本日の修身教授録 一日一言 7月15日
7月15日 下座行①
われわれ人間も、どうしても真実を積まねばならぬわけですが、しかし、事を積むには、まずその土台からして築いてかからねばなりません。では人間を鍛えていく土台はいったいどういうものかというに、私はそれは「下座行」というものではないかと思うのです。【416】
~「修身教授録 一日一言 森信三=著」より~
「下座行」
自分を人よりも一段と低い位置に身を置くこと。
それが「行」と言われる以上、その地位に安んじて、わが身の修養に励むことを言う。それによって、自分の傲慢心が打ち砕かれる。
身はその人の実力以下の地位にありながら、これに対して不平不満の色を人に示さず、まじめにその仕事に精励する態度を言う。
これを「下座を行ずる」という。
傲慢とは、自分の実力を真価以上に考えるところから生じる情念だが、「下座行」体験があれば傲慢に陥ることはない。
そう、森信三先生は仰っています。
目線が上からでは、決して人の心は理解できないし、掴めない。
人のために、そして自分のために、陰の行を積む。
これも「下座行」ではないかと考えます。