本日の修身教授録 一日一言 10月23日
10月23日 石川理紀之助と二宮尊徳
石川理紀之助翁のごときは、ひとり大なる読書家というのみでなく、いろいろの著述までもしていられるのであります。翁の起床は、大抵午前一時、二時であって、それから夜明けまでの数時間を、翁は読書と著述に専念せられたということです。
さらに尊徳翁に至っては、その生涯の著述は全集三十六巻を数える程であって、おそらく日本人の全集中、最大なるものと言えましょう。しかしそれがいわゆる学者と言われるような人でなくて、もっとも忙しい浮世の実務に没頭されながら、なおかつこれだけの力を蔵していられたということは、ただただ驚嘆の外ないのです【66】
※石川理紀之助翁は、明治時代の農村指導者。生涯を貧しい農村・農民の救済と指導に捧げた。「老農」「農聖」と呼ばれる。
~「修身教授録 一日一言 森信三 著」より
志の大きさの成せる所業なのでしょう。
世のためひとのためとその使命感に掻き立てられると、周りから見ればとてつもない行動も、当の本人にはそれが自ら進むべき道として何ら躊躇いのない行動になるのでしょう。
そのような境地に立たない限り、志は叶わないのですね。
夢で終わっている以上、その域には達しないと悟りました。