本日の修身教授録 一日一言 1月17日
1月17日 教育と礼
私は教育において、一番大事なものとなるものは、礼ではないかと考えているものです。つまり私の考えでは、礼というものは、ちょうど伏さっている器を、仰向けに直すようなものかと思うのです。
器が伏さったままですと、幾ら上から水を注いでも、少しも内にまらないのです。ところが一たん器が仰向きにされると、注いだだけの水は、一滴もあまさず全部がそこに溜るのです。
これはまさに天地の差とも言うべきでしょう。
実際人間は、敬う心を起こさなければ、いかに優れた人に接しても、またいかに立派な教えを聞いたにしても、心に溜るということはないのです。【477】
~「修身教授録 一日一言 森信三 著」より
素直さは、謙虚な心がもたらす最大の心の表れとも解釈できます。
教えを乞う、学ばせていただくという素直な心と、相手への敬意。
これなくして、人間としての成長はなしえませんね。
話を遮り、知ったことを述べ、悦に至っているようではまだまだ幼い。そういうことです。